Fate / in the world

008 「アインツベルンU」 中編


――ズッシリ

 はて? 何やら私の上に重いものが覆いかぶさっているような?
 まあ、そろそろ、朝です。起きるとしましょ……う……か?

「なっ!!」

 いえ、ここはまず落ち着きなさい、アルトリア。
 着衣には一片の乱れもありません。ええ、あってたまるかと言うのです。
 記憶にも、おかしな所はありませんね。
 では、なぜ? なぜ凛が私のベッドで、しかも私に覆いかぶさるようにして寝ているのですかっ!!

「凛っ!」

「う、にゃ……」

「クッ! "うにゃ"ではありません! 凛ッ!! 起きなさいッ!!」

「イヤン、しろう〜、激しすぎるってばぁ……」

「ほほぅ、いい度胸です……色ボケも大概にしなさいッ!!

「う〜る〜さ〜い〜」

――ブチュウ〜

 あああああああああああああああああああ〜っ!!

「ん〜、んん〜」

 何をっ! 私達は女同士なのですよっ!! 凛っ!!





Fate / in the world
【アインツベルンU 中編】 -- 蒼き王の理想郷 --
ExtraEpisode in Deutschland





「……なるほど、朝からミス・アルトリアの機嫌が最悪なのはそのせいか……」

 シレっと言わないで頂きたいっ! ミス・カミンスキー!

「ご、ごめん、アルトリア……その、寝ぼけちゃって。えへへ」

「"えへへ"ではありませんっ!! そもそも、何故凛が私のベッドに潜り込んでいたのですかっ!!」

 確か、昨日は"そっちの趣味は無い"、と言っていたではありませんかっ!

「だってぇ、アルトリアが先に寝ちゃってて、その寝顔見てたら、つい……」

「……」

 つい? つい、何だというのですか? 貴女は……

「……ん? ミスター・エミヤ、どうした? 鼻を押さえて?」

「いや、大丈夫だ。気にしないでもらえると助かる」

 シロウもシロウです!
 一体何を想像しているのですかっ!

「まあとにかくだ、さっさと朝飯を済ませたまえ。ここから南へ五キロ車で走る事になるのでな」

 私達は朝食をとりながら、軽くブリーフィングを行った。
 アインツベルンの城へは、まず車で五キロ南下し、そこから山の裾に広がる樹海のごとき森を抜けなければならない。
 ゆっくりとしている時間は無いのだろう。

「車二台に分乗して森の入口まで進む。我々四人とは別に森の手前にベースキャンプを張り、待機する救護チームだ」

 救護チームと紹介された四人は、いずれも治癒魔術に長けた魔術師だという。

「それでは、そろそろ出発しようか」

「ええ、士郎、アルトリア、準備良いわね?」

「おう」

「はい」

 ホテルを出た私達は、二台のランドビークルへと分乗し、一路アインツベルンの森を目指す。
 走り出して、二十分程はそうでもなかったが、森へと近づくに連れ道は悪路へと変わり、車は激しく揺れるようになった。

「元々、アインツベルンは錬金術を礎とした魔術師をその先祖に持つのよ。あの城も中世の頃は錬金術師が住む城として畏怖されていたらしいわ」

「確か、一千年の歴史を刻む家系なんだっけ?」

「ええ、一途に聖杯を求め続けて一千年、金属の変性を主とする錬金術と魂の扱いを主とする魔術を追求することで根源を目指した妄執の塊ね」

「……そうか」

 妄執……まさにそう言えるのでしょう。
 他者との繋がりを絶ち、己が信ずるままに一千年の時を刻んだ者達の狂気がなせる業だという事ですね。
 シロウと凛の会話を聞きながら、眼前に見えてきた深い森を見やる。

「そろそろアインツベルンの森の入口だ。むこうのチームはここにベースキャンプを設営するが、我々はこのまま森へと侵入する。よろしいか?」

「ええ、問題ないわ」

 車を降り、森の入口からその奥を見つめる。
 太陽の日差しがあってなお暗い鬱蒼とした森は、まさに他者の侵入を拒むがごとく佇んでいる。

「それでは、ミス・アルトリアと私が先頭を、ミス・トオサカを挟む形で、殿にミスター・エミヤ。この隊形で進む。十分注意をするように」

 言われるまでも無い、昨夜誓ったように、私は誰一人欠けることなく皆を守り抜いてみせる。
 どんな敵がいようと、その悉くからシロウを護ってみせる。







 アインツベルンの深い森を進む事、三十分。
 いまだ、予想されていた攻撃型ホムンクルスの抵抗にあってはいないが、ここまでの間に二度結界を突破している。
 もっとも、突破した、と言うよりは、突破してしまったと言うほうが正確かもしれないが……

『この先に感知型の結界が敷かれている、止まりたまえ』

『あ……』

――パァ〜ン!

『『……』』

 結界、突破しちゃいましたね……
 シロウと凛の無言のプレッシャーが痛いです……

『わ、私が先頭を歩いているのですから、これは当然の結果です!』

『『『……』』』

 大体、ミス・カミンスキーの警告が遅いのがいけないのです。
 それでなくとも、私の対魔力は非常に高いものなのですから、結界に触れれば突破してしまっても仕方がないではないですかっ!
 ……まぁ、少し考え事をしていた私にも責任はあるのですがっ!

 そんな事が二度程起こりはしたが、これと言った実力行使もなく、現在に至っている。

「う〜ん、なんだか予想外よね。こうも抵抗が少ないなんて」

「ああ、けど感知結界を突破しちまっているんだから……あ、いや誰のせいとかじゃなくてな……その、そろそろ動きがあるかもしれないな」

 フンッ、なんですか、シロウまで……

「ふむ、ミスター・エミヤのいう通りかも知れんな。と言うよりは、その通りになってしまったという事か」

 ミス・カミンスキーの言葉に全員の視線が、彼女の視線に従う。
 大木の陰から姿を現したのは、五十代半ば程の女性魔術師だった。
 見るからに仕立ての良い煌びやかなドレスを着ているが、その顔色は死人のように青く、顔には苦悩を表すように深い皺が刻まれている。
 豊かなブロンドであったはずの髪も、こころなしか色褪せて見えるようだ。

「ちょっと、あれってどう見てもホムンクルじゃないわよね?」

「そうだな、"普通の"と言って良いのか判らんが、魔術師だな」

「どういうことなんだ? アインツベルンの関係者なのか?」

 凛とミス・カミンスキーの判断は正しいものでしょう。
 そして、恐らくはシロウの予測も……

「ハァハァ……お前たちの中に、エミヤは居ますか?」

「え?」

 その女性魔術師は苦しげな表情のまま"エミヤ"の存在を確認してきた。

「私は、……ハァハァ……アインツベルンの支族が一。ケンプファー家の者です。……ハァハァ……そこの男、お前がエミヤですか?」

 たしか、ミス・カミンスキーの報告では、アルフレート・ケンプファーの母親は病だったと聞いていましたが……

「……そうだ、俺がシロウ・エミヤだ。あなたは、アルフレート・ケンプファーのお母さんなのか?」

 いけない、シロウ! 前に出ては……
 シロウの問いかけと同時に、ケンプファーの母親の顔が憎悪に歪んでいく。

「……ハァハァ……私は、ヘルガ・ケンプファー。お前に殺された、アルフレートの……母ですっ!!」

 睨み殺さんとばかりに、シロウを睨みつけるヘルガ・ケンプファーが、言葉とともに膝を付いて倒れ伏す。

「ッ?! 大丈夫かっ?!」

「士郎! ダメよっ!」

「シロウ!! クッ!」

 凛と私の制止を振り切り、シロウはヘルガ・ケンプファーへと駆け寄ろうとする。が……

「寄るなっ!! 無礼者っ!!」

 その一喝に私達の動きは止められた。

「……ハァハァ……誇り高きケンプファーが東洋人の、しかも我が息子を殺した者の手を借りるなど、……ハァハァ……恥辱以外の何物でもありません! シロウ・エミヤ、アルフレートの無念は息子に代わって、……ハァハァ……この私がっ!」

 ヘルガ・ケンプファーの言葉と同時に彼女の手から、猛禽類に似せて形作られた銀の針金のオブジェが解き放たれ、シロウ目掛けて襲いかかって来る。

「シロウ! 下がってください!」

「待ってくれ、アルトリア。皆も手出ししないでくれっ!」

「しかし、シロウッ!」

「お願いだ……」

「何のつもりか知らないけど……士郎、任せるからさっさと片を付けなさいよ……」

「ああ、すまないな、我侭言って。――投影開始(トレースオン)!」

 シロウは銀のオブジェの攻撃をかわしながら、干将・莫耶を投影し、

――ザンッ!

 襲い来る銀の猛禽類を見事一太刀で切って捨てる。
 私の横では、ミス・カミンスキーが驚きに息を呑んでいた。
 格が低いとはいえ、干将・莫耶は宝具に分類される。
 それを投影して見せたのですから、当然ですが。

「フラウ・ケンプファー、俺には……あなたに謝罪することしか出来ない」

 そう言ってシロウは干渉・莫耶を破棄し、崩れるように両膝を付いて、ヘルガ・ケンプファーへと頭を下げた。

「士郎!」

「シロウ!」

 凛と私、ミス・カミンスキーが駆け寄り、シロウを庇うようにヘルガ・ケンプファーへと対峙する中、

「あなたの息子を救えなかった。あの時、より多くの犠牲者を出そうとしていた彼を切り捨てるしか、俺には手段が無かった」

「……ハァハァ……エミヤ」

「あなたは母親としての憎しみを俺にぶつけているんだろ? だったら、俺はあなたと戦うなんて事は出来ない。でも……俺はここで倒れるわけにはいかないんだ。だからお願いだ、ここはあなたが引いてくれないか?」

「……ハァハァ……お前の謝罪一つで、この私の無念を収めろと言うのですか?」

「勝手なお願いだってのは十分解かってる。でも、これ以上憎しみの連鎖を広げたくないんだ。今のあなたと同じように自分の子供を案じながら、あなたの息子に殺されていった母親を俺は見てきた。俺には母親がいないし、その記憶すら無いけど、自分の子供を想う母親の愛情が綺麗なものなんだって事くらい解かるさ。だから……お願いだ、あなたの子供を想う愛情を、これ以上憎しみで汚さないで欲しい」

「……ハァハァ……私は……ああ、アルフレート……私を許してください……」

「フラウ・ケンプファー……」

「……行きなさい、エミヤ。私は、息子の眠りが安らかならん事を祈るとしましょう」

「……感謝、します。それと、ごめんなさい、フラウ・ケンプファー」

 そう言ってシロウが立ち上がろうとした時、

――バキッパキキッパキッ!

 金属の折曲がるような耳障りな音が鳴り響く。

「あ、ああぁぁぁぁぁあああっ!!」

「なっ?! 何なんだ、これは!」

 ヘルガ・ケンプファーの体が、魔力の奔流と共に金属へと変化し始めた。

「っ?! これは、絶対遵守の呪(ギアス)よっ!」

「うっ……ああぁぁあ……も、元々、この体は病で動かなかったのです。うっぅぅ……ア、アハト様に、エミヤを殺す事と引き換えに、ち、力を頂いたので、あぁぁぁぁ!!」

「……そ、そんな……どうして……」

「ああ、アルフレート……」

 一瞬辺りを照らすような光に包まれたヘルガ・ケンプファーは、最後に息子の名を呟きながら真鍮の像へと変わり果てていた……

「「「……」」」

「く……っそ……どうして、こんなに……人の命を、粗末にできるんだぁぁぁ――っ!!」

 貴方は……貴方を恨み、殺そうとした相手のためにすら涙するのですね……
 確かにその生き方は尊いものです……ですが、シロウ。それは……

「士郎……」

「ッ?! シロウ!! 立ってくださいっ!」

――ガキン!!

 大質量のハルバートが私たち目掛けて飛んできたのを、ミス・カミンスキーが叩き落していた。

「どうやら、前後を挟まれたようだ。戦闘型のホムンクルスがざっと二十体以上は居るな」

 ミス・カミンスキーの言うとおり、山の上下から挟まれていますね。

「はい、そのようです。凛、シロウをお願いします。ここは、私とミス・カミンスキーで押さえますので」

「わかったわ、でも深追いしないで、可能な限り山頂側への突破を試みましょう」

「うむ、後一キロほどで森を抜ける。私が後方の防衛を、ミス・アルトリアは前方の突破口を開いていただけるかな?」

「了解しました!」

 挟撃の距離を狭めながら、戦闘型ホムンクルスがハルバートを手に襲い掛かってくる。

「はぁぁぁ――っ!!」

――ザンッ! ザシュ!

 先陣をきって突進してきた相手を交差法気味に切り飛ばし、返す太刀でもう一体を薙ぎ払う。

――ドンッ!! ドカッ!!

 背後からも、ミス・カミンスキーの迎撃音が響いてくる。

「士郎っ! しっかりなさい!!」

「走れ、ミス・トオサカ!! 追いつかれては、手詰まりになる!」

 クッ、完全に行動不能にしなければ、意味が無いという相手のようですね、このホムンクルスは。

「ミス・カミンスキー! 頭か心臓を狙わなければ、この相手は止まらない!」

「ああ、そのようだ!」

「……ホムンクルスまで使い捨てか……アハトって魔術師は、とことん腐ってやがるな……」

「え? 士郎?」

 シロウ?

「すまなかった、呆けている場合じゃないなっ! 道を開く! 一気に駆け抜けるぞ! ――投影開始(トレースオン)!」

「シロウ! 前に出てはいけない!」

「アルトリア、防衛は任せる! ――投影装填(トリガーオフ)!」

「クッ! 貴方と言う人はっ!!」

 いつもいつも展開が急すぎるのですっ! がっ! 守りきって見せましょうっ!

「凛! 下側の連中の足止めをしてくれ! 」

「急に言うなぁぁ!! ――Anfang(セット)!」

全工程投影完了(セット)。行くぞ! ――是、射殺す百頭(ナインライブズブレイドワークス)!!」

――ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン!!

 あれはっ! バーサーカーの斧剣……しかも、技自体はヘラクレスの射殺す百頭(ナインライブズ)を模したと言うのですか?
 中空に突如現れた巨大な斧剣は、凄まじい速度で射出され、前方にいた九体のホムンクルスの下半身を吹き飛ばしていた。

「みんなは先に行け! 殿は俺が勤める!」

「……り、了解した! ミス・トオサカ、ミス・アルトリア! 走れ!!」

「だぁぁ――っ!! 無茶すんじゃないっ!! いいわねっ、士郎!!」

「ああ、任せろ! 投影重装(トレース フラクタル)!」

 今度は、"壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)"ですか……

「言ってるそばから、それかぁぁ――っ!!」

「凛! ここに居ては爆風に巻き込まれる! 走って下さいっ!」

I am the bone of my sword.(我が骨子 は 捻じれ 狂う)

 シロウが詠唱と共に捻れた剣を弓に番え、私達の下側で凛の物理結界に足止めされているホムンクルスに向けて狙いを定める。

「――"偽・螺旋剣(カラドボルグ)"!」

 そして、放たれた一矢は音速を超え、ホムンクルス達よりも手前で大爆発を起こした。







「「「……」」」

「……あの……そんなに睨まなくても……」

「うっさい! この考え無しっ! 火力馬鹿っ!!」

 言い得て妙ですね、"火力馬鹿"とは……

「ゴ、ゴメンナサイ……」

「ヘラクレスの斧剣で"是、射殺す百頭(ナインライブズブレイドワークス)"? 続けて"偽・螺旋剣(カラドボルグ)"で"壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)"? 普通そんな投影してたら死ぬわよっ!!」

「あ〜、取り込み中すまないが。敵地の真っ只中で説教は止めたまえ。それとミス・トオサカ、この件が無事終わったら、少し話し合いたい事がある。よろしいか?」

「……しょうがないわね……も〜〜、士郎の馬鹿っ!!」

 まさに、地団駄踏むとはこういう状態のことを言うのでしょうか。

「ハンセイシテマス……」

「はぁ……手段はともかく、防衛網を突破したのですから、今はよしとしましょう。良いですね? 凛?」

「……良いわよ……」

 まあ、凛の怒りもわかります。
 これでミス・カミンスキーに探られたくもない腹を探られる事になるわけですし、あんな無茶な投影を連発すればシロウの体が持たない。
 しかも、私達はほとんど戦ってもいないのですから……あ、なんだか私まで怒りがこみ上げてきましたね。
 シロウ、この件が終わってからの鍛錬は覚悟しておいて下さい!

「しかし凄まじい戦闘力だな、ミスター・エミヤ。しかもあれだけやって、恐らく完全に機能停止したホムンクルスは一体もいないというのが君らしいのだが」

「そのかわり、手前で"壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)"を発動させたせいで、自分自身が爆風でズタボロじゃないの!!」

 地団駄踏みながら怒髪天を突く、まさに上下に突き抜けていますね、凛。

「うぅ……」

「まあ、おかげでここまで来れたのだ。そう責めてやるな、ミス・トオサカ」

 結果として、シロウの暴走……もとい、活躍のおかげで私達は今、アインツベルン城の入口付近に到着している。

「しかし、この巨大な城門。どうしますか? 凛?」

「う〜ん、ノックしても開けてくれそうにないわよねぇ……」

 当然ですね……貴女ならやりそうで恐いですが。

「なに、こういう物は私に任せておきたまえ」

 そう言ってミス・カミンスキーは背中に背負っていた長筒を展開させ、肩に担ぐと固く閉ざされた城門へと向き直る。

「ちょ、ちょっと。ねぇ、それってまさか……」

「ああ、M18対戦車ロケット改に対結界魔法陣を仕込んだものだが、何か?」

「何か? じゃないわよっ!! 士郎、アルトリア、下がるわよ!! ここにも火力馬鹿がいたわ!」

「失礼な……では、発射っ(ファイヤー)!!」

――ドッカーーン!!

 轟音、閃光と共に堅牢な城門が吹き飛ばされ、同時に対物理結界までもが開呪(ディスペル)されていた。

「……なあ、凛? いいのか? これ?」

「……あんたが言うなっ! っていうか、何が”ファイヤー!”よっ、あの年増っ!!」

「これで、城全域に知れ渡りましたね……私達の居場所が……」

 ああ、ほんとに、先行き不安しか見えません……そうですか、みんな好き勝手やるのですね。
 良いでしょう、そういう事なら、ええ、私とて遠慮はしませんっ!!

「行くぞぉ――っ!!」

 王たるもの常に先陣を切らずして、どうするというのですかっ!!

「あ、切れたわね、あの子……」

「流石伝説のアーサー王だな、見事な突撃(ツッコミ)だ」

「いや、ちょっと。二人とも変な感心してないでさ! 追わないとっ! って言うか、ちょっと待て! アルトリア!!」

 後ろから、何か聞こえた気もしますが……聞こえなかった事としましょうっ!

「はぁぁぁ――っ、風王結界(インビジブル・エア)開放(ブレイク)!!」

「うわぁぁ、めちゃくちゃだぁぁ!!」

 私のせいでは、ありませんっ!!






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